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interview11 未来を担う子供たちの省エネ型ライフスタイルこそ大切削減から環境教育へ—省エネ型の未来のため、削減から環境教育へ—シャープ株式会社環境安全本部副本部長(リサイクル担当)兼環境社会貢献部長谷口実氏

シャープは、企業ビジョンとして「2010年地球温暖化ゼロ企業」を掲げ、さまざまな環境・社会貢献活動に取り組んでいる。今年(2007年)2月、新しい部署ができ、その際、「環境という冠をかぶせた社会貢献に力を注いでいく」という方針が決定された。同社の環境社会貢献部長の谷口氏に、CSR活動について伺いました。

広く浅く活動しても本当の環境・社会貢献にはつながらない

—新しく部署が新設され、専任されている谷口さんですが、その経緯を伺えますか?

私どもはこれまでにもさまざまな取り組みを行なってきました。環境本部の企画部門の中であったり、ソーラー事業部の中だけであったりと、バラバラに活動を続けていました。つまり、局部的だったのです。広く浅く活動をしても、なかなか意味のある、また効果のある取り組みになっていかなかった。そんなの反省があり、全体を統一する新しい部署を立ち上げたのです。

—活動の方針を「環境」のみに絞ったそうですね。

はい。ひとつに集中して取り組むことで、本当の社会貢献につなげること。また時代がそれを求めています。今の時代が求めているテーマが「環境」だったとういことでしょうか。

—具体的にどのような活動をされているのでしょうか?

大きくは3つあります。自然保全・再生活動の「シャープの森」、「小学校環境教育」。そして、今回、取り組み始めたのは「水質浄化」です。

住人の声に耳をかたむけ、企業の技術力で汚れた池をきれいに

—地域に根ざした活動をされているそうですね。

いずれも地域に根ざした活動で、実行は各地域の社員が率先して行なっています。今回、新しく始めた「水質浄化」から説明しますと、大阪府堺市の守屋池は近年、アオコが大量発生していて、付近の住人たちが困っていました。風向きによっては悪臭が漂うことがあった。それで、住人たちが相談したのが、大阪府立大生活環境科学研究科の宮武教授でした。私どもは宮武教授に、以前より開発でご協力いただいたことがあり、当社も「水質浄化」に取り組み始めたのです。

—取り組み始めて、効果はどうですか?

それが、水質浄化をはじめて1ヶ月が経った今(2007年12月現在)、池の水の分析を行なっているところです。見た目だけで判断してもきれいになっています。これから、時間をかけて取り組んでいけば、飲み水くらい浄化できるはずです。今回、宮武教授の「過熱水蒸気で作った炭」と、当社の「マイクロナノバブル装置」で水質浄化を行ないました。これで、アオコの大量発生を押さえました。「マイクロナノバブル装置」は当社の「太陽光発電システム」で稼働させているので、自然の力だけで浄水しています。

企業のCSRは、社会貢献だけでなく、社員教育になる

—「シャープの森」というのはどのような活動なのでしょうか?

「シャープの森」では、活動場所を地元の方に無償で提供いただき、植林や育林を行なっています。他の取り組みにも言えることですが、私どもが環境・社会活動を行なうのは、社会に対する貢献活動のほかに、「社員教育」が根底にあります。

—「小学校環境教育」を始めたきっかけは何ですか?

2001年からリサイクルテーマとする環境教育を始めていました。2004年からは太陽光発電の取り組みや特徴を紹介する出張授業「ソーラーアカデミー」を実施していたんです。そんな中、『エコプロダクツ2005』が開催され、シャープとNPO法人「気象キャスターネットワーク」の双方の関係者が学校教育という共通の目標に対して意気投合しました。その地域の気象キャスターが授業をするので、子供たちも「あっテレビの人だ!」という感じで熱心に授業を受けてくれます。気象キャスターは、地球温暖化などの気象に関する授業を担当し、当社の社員「ECOナビゲーター」がリサイクルや新エネルギー(太陽光発電)を担当しています。社員は活動を通じ、子供たちに教えるために自分たちがまず勉強をしなくてはなりません。おのずと環境への意識が高まります。結果的に社員教育になるのです。

—観光省や産業省が「1日○○kg削減しよう」ということよりも、子供たちへの環境教育は重要なのかもしれません。

CSR活動で、一番大切なことは子供たちの教育だと考えています。省エネ型のライフスタイルが大事だと子供たちに感じてもらうことで、長い目でみれば、未来の地球にとって“効き目”があるのではないでしょうか。

―どうもありがとうございました。

* 本記事は2007年11月に行った取材をもとに再構成したものです。

谷口 実 Minoru Taniguchi

1974年4月にシャープ株式会社入社。1999年3月にSST推進センターへ所長として配属。2004年4月には情報通信事業本部 副本部長 兼 液晶IT事業部長として、イベントやセミナー等で複数の講演を行う。2005年4月から環境安全本部 副本部長に就任、現在にいたる。

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